まるっとまったりまろやかに

ゲームの感想、考察、実況プレイ動画のこと。日記も。

オリオン

友人に、オリオン座という喫茶店に連れて行ってもらった。

こじんまりとした店内はふかふかのクッション付きの椅子が4脚、テーブルは2つ。客側のスペースとキッチンスペースはカウンターで区切られており、キッチンがよく見える。必要最低限のキッチンツールや食材置き場の配置、壁の汚れからも、この店が最近出来たのかが分かる。

カウンター横のガラスケースには、あまいサンドイッチ、しょっぱいサンドイッチが沢山。沢山ありますね!と伝えたら「今は昼過ぎなので、これだけです」と応えられた。こんなにあるのにこれだけとは。オイラは店員さんにチョコバナナサンドを注文した。コーヒーと、友人は紅茶だったか。

やり取りの中で、なんとなく店員さんに職人気質というか、拘りの強さを感じた。友人は食事はせずにドリンクだけ注文したんだが、店員さんの「飲み物だけでよろしいですか」と「ではご準備いたします」との言葉の間に、妙な間(ま)を感じた。気がするだけかもしれない。

先に運ばれたサンドイッチを包み紙から外し、頬張る。具はサンドの奥まで詰められているし、たっぷりのチョコクリームはくどさを感じない。何より見た目がいい。バナナの切り口がこちらを向いている。フルーツサンドはこういう形状が多いが、チョコは珍しいので食べてみた。美味しい。食べてよかった。

少し遅れてコーヒーと紅茶もやってきた。コーヒーはおそらく注文してから挽いてくれている。メニューには「コーヒーはサンドイッチに合うように選びました」と書かれていた。苦味が強くなく、オイラの好きなタイプのコーヒーだった。別の店員さんが紅茶も運んできてくれた。二人で喫茶を楽しんだ。

 

しばらくすると別のお客さんがやってきた。紅茶を持ってきてくれた店員さんと談笑している。二人がいるカウンターとオイラ達の距離は離れていないので、会話が聞こえてくる。

ここはケーキも密かに人気でそれだけを買いに来る人もいるということ、お客さんは幼稚園かどこかの先生だということ、そして拘りを感じた店員さんは、料理畑の人間だということも分かった(本人が「私は料理人から始めたものでして」などということを喋っていたから)。

やはりオイラの読みは当たった。あの店員さんは店長さんで、コダワリが強い。だから食事を注文しない時に、一瞬変な空気を醸し出したんだな。

ま、そんなものはあっちの都合である。オイラたちはオイラたちで、ぐいぐいと茶をしばき、満足して帰った。友人は「おしゃれだから一度来てみたかった」と言っており、それでオイラに紹介してくれたとのこと。どうもありがとう。

ただまぁ、オイラはここには一人では来ないかもしれない。自宅から随分遠いのと、なんとなく店長さんの拘りを空気で感じるのが苦手だからな。テイクアウトは是非したい。美味しかったから。そういえば、なんでオリオンなんだろう。店長さんに聞けば少しは仲良くなれたかな。

その帰りに駅前で、惣菜屋さんが元気よく接客してるのを見て、ニコニコした。