まるっとまったりまろやかに

ゲームの感想、考察、実況プレイ動画のこと。日記も。

ぐっどらっく(中編)

角無は自分の仕事が好きだ。

彼の仕事は、秘書というより雑用だ。
月の半分は作業着を着て、草むしりやペンキ塗り、HP管理に人事等に励む。
学んだことの半分も、自分の仕事に使えないのだ。

将来に夢を持ち、社会に飛び出した若者であれば
「私は一日中草むしりをするために会社に入ったのではない!」と思うだろう。
自分は何をしにここに入ったのかと、SNSで愚痴でもこぼすだろう。当然だ。その感覚が普通だ。

しかし彼はどこかおかしかった。作業着がペンキまみれになっても、ヘラヘラ笑ってキーボードを叩いていた。

彼は高校3年生の冬、父親に「貴方と同じ建築家になりたい」と、A大学の建築科への進学を希望した。
しかし「建築家にだけは絶対になるな」との強い反対を受けてしまった。
ならば大学に行かずに働くと伝えたが、大学だけは出ろと、今度は母親から反対を受けた。
結局彼はA大学の、自分の希望とは全く違う科に進学した。

大学生活は充実していたが、肝心の夢が、彼には見つけられなかった。
知人の紹介で得た内定は、会社の都合で取り消しになり、彼は一年間フリーター生活をすることになった。
その時の希望する職業は「親を養える位の給料を貰える仕事」。夢などという輝かしいものではなかった。

将来の夢、なりたい職業。自分が希望する未来へ進める人間のほうが少ないのであろう。
しかし、夢は自分の道標となる。海に旗でも浮かんでいたら、そこまで泳ぐ気にはなれる。
彼には旗を見つけられなかった。何もない広大な水の上を、ブイのように浮かび続けていた。

夢のない人間は何も出来ないんだ。そんな短絡的な思考になるほど、彼は就職活動に、夢に追い込まれていた。
そんな角無を、今の上司にあたる人――社長が拾ってくれた。

それなりのPC技術、それなりの知恵、それなりの体力。そして接客を続けていたからこその愛嬌。
社長が提示した幾つかの条件を、彼は満たしていた。彼は社長の秘書となった。

角無は自分の仕事が好きだ。新米の自分が経験できないようなことまで、何でもやらせてもらえる。
こんな楽しい仕事、他にはない。夢のなかった俺にとっては天職だ!
しかし――


――英会話だけは 勘弁して貰いてぇなぁ。
英語で語りかけてくる女性を前にして、角無は自分が先ほどの生徒たちと同じ表情をしていることに気が付いた。

「エクスキューズミー?~プリーズ~…」
角無は英語が苦手だ。一週間を英語で書くことも出来ないほどに。
彼にも、女性が何かをお願いしているのは分かる。でも内容が分からない。 
そもそも彼の目の前にいる女性はどこから見ても日本人だ。なのに英語をペラペラと話している。
大阪弁で捲し立てられる方がマシだと、彼は苦笑いを浮かべた。

彼女はショッピングモールの出入口の方へ向かった。彼はそれについて行った。
英語が分からない彼に解決できるはずがない。だが彼は見過ごせなかった。

正義感などというカッコイイものではない。
誰かが目の前でハンカチを落としたら拾ってあげる程度の事に、正義感は必要ない。

彼女は出入口に貼ってあるモール内の地図を指さした。そして再び聞きなれない言葉を言い始めた。
困った。俺には英語が分からないんだって。そんな言われても…うん?今なんて言った?

……イーストゲート?
角無がそう呟くと、彼女は少し表情が明るくなった。そして更に口から出る英語の量が増えた。
彼は排出される英語の殆どを聞いていなかった。角無はイーストの意味を思い出そうとしていた。

イースト…イースト菌…パン屋?いやパンはブレッドとかだろ…ゲートは門だな…
どこかに行きたいんだな?イーストの入り口まで行きたいんだ…イーストって方角だよな…
あぁでもどの方角か分かんねぇな…イーストとウエスト?ってのが反対の方角なのは覚えてるんだけど…

角無は英語が苦手だ。本気でこんなことを考えるほどに。
中学1年生の頃、彼は「milk」という単語で躓いた。「k」がなぜ「ク」なのか理解できなかった。
「亜」を「あ」と呼ぶようなもので、決まりだからといえばその通りだ。しかし彼には未知の言語の式が分からない。

今の俺にとって、英語の読み方の式なんてどうでもいい。それは試験前に勉強するもんだ。
戦場で銃の歴史を説かれても意味が無いんだ。銃の使い方を教えろ。イーストはどっちだ。ウエストはなんだ?
 
…銃?

角無はふと、ある映画を思い出した。
リオ・ブラボー。保安官のチャンスが、個性的な面々とともにギャングと戦う西部劇。
彼はウェスタン映画が好きなのだ。今は壊れて使えないビデオテレビで何度も見た。

ウェスタン…西部劇…西部!?西の話か!ウエストじゃない、ウェストだ!西だな!?

おおう!おーけーおーけ!いーすとげーと!でぃす!でぃす!
角無は地図の東口を指さし、 知ってる限りの、使えそうな言葉を喚いた。

「オウ!センキュー!~フレンド~プリーズ~…」

角無にも女性が感謝しているのは分かった。だがその先が分からない。今度は何をお願いしているのだろうか。
彼は友達の印に、抱擁でもしようかと思った。しかし国際問題に繋がりかねないと、楽天家は踏みとどまった。
 
…あれか、友達が東口で待ってるんだな?

角無は英語が苦手だ。
しかし、意味の分からない要求をずっと聞いていたら、何をしたいか雰囲気で察せられるようになった。
東口への行き方だ。それは知っていたし地図を見れば説明できる。相手が日本語の通じる相手であれば、だ。

相手の要求を正確に受け止めなければ、仕事はできない。角無が社長から教えられたことの一つだ。
しかし…女性の要求を叶えるためには、仕事をサボる必要があった。

角無は事情を説明しようと、会社に電話した。繋がらない。社長に電話した。電源が切れている。
彼は小さくため息を付いた。 言葉で伝えられなければボディランゲージって言うもんな…

心配そうな女性の方を向き、彼は満面の笑みでこう言った。
「おーけーおーけー!かもん!れっつごー!」 

かくして、謎の中年外国女性と新米何でも屋の東入口珍道中が始まった。

角無は英語が苦手だ。そして楽天家だ。
一緒に付いて行けば、英語使わなくても案内できる。効率的だ。何より楽しそうだし!
我ながらいい選択だと、角無はにやけながらそう思った。
しかし、彼は重要な事を忘れていた。

角無は英語が苦手だ。そして楽天家だ。なにより彼は――


――方向音痴だ。



まさかの中編。つまり後編もあるってことだね!これは長くなるね!
何故か知らんけど過去のエピソード付けたらめっちゃ長くなった!でもこれ切ったら味気ないもんね!多分!
あれよ、夢がない奴はダメだと言っているのではないのよ!そんな訳わからん思考に陥るほどやられてたんだね!


(σ・∀・)σ・・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆


はい、今週の動画の紹介ですよーヾ(´ω`=´ω`)ノ

【サンシャイン】第31話~33話
最大の難所とも言われている毒水流し素麺のヒミツを乗り越え、意気揚々と観光しております。
えぇ、勿論。HAHAHA、あれを乗り越えた私がやられるとでも?(震え声
 
ツボダイが好き(31話)
おー良いですねー!あれは確か焼いて食うと美味しいそうですねーブダイの刺身も良いですよ!
あとは新鮮な岩魚の刺身!刺身好きだな私!太刀魚の漬け焼きなんてのも良いです!

ポンちゃんの美味しい水じゃ無いのかい?(31話)
考えてみてください。ポンちゃんの美味しい水と、マリオの美味しい水。どちらが卑猥ですか?

Jrに聴いてみると早いんだがなぁ(32話)
そうなんですよねーでもJrにはしばらく会えなそうですもんね。火山が最後なのかなと思っております。
果たしてピーチは無事なのか、クッパのコロナマウンテンは大噴火しているのか。

モンテの絵とか調べられるぜ(33話)
ほう!それは知りませんでした…ありがとうございます!今度のサンシャインでやってみますね!


ポケモンW2】49話~51話
あの鐘を鳴らすのは私だ。元カノ4人抜き編。四人抜きって何か、エッチなビデオの企画物みたいな⊂彡))Д´) パーン
炎のような憎しみと、鋼のような強い意志、氷のように冷えた心は、普通の愛が欲しいだけだと。
もう彼は一体なんなのさ…一人を愛しなさいよ一人を!一夫多妻制じゃないんだイッシュは!

どっちもタキシードかな(49話)
それかっこ良くないですか!片方黒の、片方白の。で、エナツさん側は女性らしいアクセなんか付けて。
おおお!現実味を帯びてきましたね!後で招待状お送りしますね!

おホモだち♂(49話)
君たちそういうネタ好きだねぇ…もう私も20とアァン歳だから、そういったものは卒業したよ?

マンムー(50話)
長けりゃいいってもんじゃあ無いぜ?太さも重要な要素だ。(先ほどの卒業とは何だったのか)

いや数の問題じゃなくて~(51話)
うんうん、その後私もすぐに「数の問題じゃない」と言っているのですが…
あれだね、文字で意思表示できないもんだから勘違いさせてしまうことがあるね。申し訳ない。
ああいうのってぶっつけ本番で話すから、まとまってない時もあるんだ。重ね重ね申し訳ない。
でも最後まで話を聞いて欲しいんだぜ。私もわかってるからね。

思った以上に私の考えを否定されていなくて安心しました。まぁ否定されたからってどうなるわけでもないが…
うん、私はゲームをしてるというよりも、ポケモンと旅をしているという感覚のほうが強いです。

たまにHP1で耐えたりすると「乱数の関係か」とコメントする方がおられますが
多分私の感覚とは全然違うんだなーと。この方はゲームしてんだなーと思います。
私は「さすが○○、根性で耐えた!」「運が良かった!危ない!」とか思いますな。その感覚の違いでしょう。

CPUはこういう風にするって決まってて…って考えるより、彼ならこうするんじゃないか、って考えると
ポケモンと冒険してるって気になりません?私はなります。そしてなったほうが楽しくなれます。

乱数だCPUだって言い続けていたら、最終的な話さ…
ポケモンが数字の集まりにしか見えてこなくなりそうでね。それで楽しむのか…と。
私とは全く異なる考えだから、否定はしませんが理解するのはなかなか難しいですなぁ。

まぁどちらも本人が楽しければそれで良いと思いますよ!ね!だって自分のポケモンだもの!

(σ・∀・)σ・・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆
いつだったか「君が厳選の実態を知ったら愕然すると思う」というコメントを頂いたことがあったので
一応ここで話しておきますが…大丈夫です。知った上で話しておりますよ!

よく動画で出てくるプロデューサー気取りの友人は、種族値言えばポケモン言い当てられるタイプの人間ですので。
その友人の話を聞かされているので、ガチ勢さん達が何を考えてるかとか、一応知ってます。
知った上で、なるべく柔らかく、痛いところを突かぬように、それを知らない人にも分かるように…と話しております。

ただ私は頭が悪いので、美味いことオブラートで可愛く包めないのですよねーw
4年もやって来ましたが、未だにお話というのは難しいです。
書面の方が得意ですね。稚拙な文だけど、文章書くのだと噛まないもの!w
ではおばんでした