wander around holding a soft oval

日記や雑記を書いています。それらの違いは分かりません。

ぺなぺなのパンケーキを焼く

目覚めると時計は午後6時半を指している。予定もないのでこのまま一日寝ていても良いが、さてどうしようか。頭の中で、自分の家の中をぐるりと一周した。パンケーキの粉の余りが棚の上にあることに気が付く。じゃあそれを焼いてみようかと、ヨイショと身体を起こした。

パンケーキの粉は、GW直前に買ったものである。長期休暇中に楽しいことをしたくて、今まで買ったことのない、ちょっと高いホットケーキミックスを買ったのだ。粉は150gが3袋分あり、うち1袋分をGW中に使って食べた。いつもの粉と違ってもっちりとしている気がして、これはこれで美味しかった。

普段は、テキトーに訪れたスーパーで、一番安い粉を買っている。さっぱりとしていて美味しいと思う。一時期、自分で材料を合わせてホットケーキミックスを自作していたこともあったが、フツーに売ってるホケミで充分美味しいと思ってやめた。

”ホケミ”という略し方は好きではないが、いちいち「ホットケーキミックス」と書くのはめんどくさい。パンケーキとホットケーキの違いは分からない。呼びたい時に呼びたい名前で呼んでいる。

 

共にGWを乗り越えたホットケーキミックスを、溶いた卵と水250g注いであるボールに入れ、菜箸でよーく混ぜてしばし放置。粉のパッケージ裏には「卵1個・水150g」と書いてあるが、その表記を無視した。

今のパンケーキの気分は、厚みのあるタイプでも、しゅわしゅわと柔らかなものでもない。ぺなーっと薄くてもちもちしたパンケーキ。それを目指し、水の分量を多くしつつ、よく混ぜてグルテンに頑張ってもらう作戦である。確かアメリカの方では、そういう薄いパンケーキが出てくるらしい。

いろんな国のパンケーキやその仲間のことを知ってから、おおらかになった。今日はああいうものが食べたい!と思ったら、その通りになるように作る。一つの料理とその類似品に着目しても、またその料理の作り方を見つめても、世界のそれぞれはあまりにも多様で面白い。

この前は図書館で、エジプトの子供の生活を紹介した本を読んだのだが、その家の母親がカーペットの上にペタっと座り、料理道具を広げて調理していて、結構ビックリした。台所じゃなくて、テーブルの上じゃなくて良いんだと思った。

 

溶いた粉をお玉ですくって、熱したフライパンに広げて焼く。今日は鉄のフライパンを使った。鉄のフライパンは今までに幾つか試したが、無印良品の小ぶりのものを気に入り、数年ほど使っている。鉄のフライパンは手間がかかるという問題があるが、無印のはその手間を省くような加工をしており、またサイズが20cm程度の小さなパンなので、手入れが比較的楽なのだ。「小さいタオルと大きい布団はどちらの洗濯がラクか」という話に似ている気がする。

じんわりと焼いて、表面に気泡が出てきたら、シリコンのフライ返しでひっくり返す。このフライ返しは去年無印で買った、ヘラ部分が長いタイプ。このヘラだと、お好み焼きやパンケーキなどを掬っても安定しているので、不器用な私でもひっくり返しやすい。勢いに任せてバチーンとひっくり返すと悲しいことになるし、皿やフライパンの蓋を使った返し方では、失敗した時が悲惨である。

 

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こう書いていて思ったが、私は結構自分なりに、自分と向き合いながら料理を続けてきたのだな。こういうことが苦手だからアレを使おうとか、コレを使いたいけど面倒だからもっと気軽なものにしようとか、ああいうものが食べたい時はこんな工夫をしてみよう、とか。自分は飽きっぽいのだが、自分自身と向き合うことには飽きなかったのだな。そうか。

そういえば最近、上田淳子さんという料理家の方がやっている「料理たのしくなる相談室」というPodcastを聴いている。上田さんが、料理ってどうやったら楽しく出来るのだろうか?と考え、作り方や向き合い方について話す内容だ。◯◯はこう食べろ!△△したらダメだ!等とは言わず、丁寧に優しく伝えるところが好きである。そして少し参考になる。

そう、「少し」参考になる。例えば上田先生の仰っていたサラダの作り方や、お弁当の副菜の捉え方、あとは豚肉の焼き方。これらの回を視聴し、今まで私が気付いていなかったことに気付けて、私のご飯支度に関する技能が増えたような気がする。特にサラダ作りについては自分を満足させられる腕前になった。

しかし他の回、例えば魚の調理全般についてや、蒸し物やレンジ加熱についての回など、私が既に知っていたり身につけていたりすることについて、番組で話していることも多い。この文章を書いている2026年5月現在で、料理たのしくなる相談室は109回配信されているが、うち50回以上は既に分かっていること・知っていることについて語られていたのであった。

 

たかが半分、されど半分である。たとえ知識として分かっていたとしても毎度の調理で必ず行えるわけではなく、また同じ調理をした所で料理家の方と私では天と地ほどの差がある。しかしそれでも、料理について、私は気がついたら様々なことを知り身に付けてきたのだなぁと思ったのだ。一人暮らしを始めてから10年以上、自炊を続けてきた結果だ。

コレに関しては、自分自身を褒めたい。よくここまで生きてきて、色んなご飯を作ってきた。失敗してもめげずに本を読んで挑戦して、自炊を続けてきたものだ。自炊をして10年以上ということは、私は私にご飯を食べさせて10年以上経ったということになる。

作ってきた自分に対して、食べてきた自分から称賛を贈りたい。誰かにご飯を食べさせてもらえたら、感謝を伝えるだろう。それと同じだ。自分ありがとう。そういう気分に、料理たのしくなる相談室を聴いていて、なったのだった。

あ、参考になるかどうかは関係無しに、料理たのしくなる相談室略して”りょうたの”は楽しいので、これからも聴き続けます。聴いていると自分も重い腰をあげて料理したくなってくるので助かっている。料理が上手くなるではなくて「楽しくなるコツ」を教えている所がとても良いと思う。

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ぺなぺなのパンケーキを1枚焼いては、別で用意した大きめのフライパンの上に置き、鉄のフライパンにサラダ油を薄く塗って、またお玉から生地を注ぐ。皿ではなくフライパンの上の方が、冷めにくいような気がする。3枚ほど焼いているうちに、仕事であったイヤなことを思い出した。

私はご飯支度をしている時に、特に単純作業であまり脳を使っていない時?と言えば良いのか?分からないが、そういう時にイヤなことを思い出す。アレは一体何なんだろうな。皿洗いの時なんかは毎度毎度思い出すのでイヤになる。(あ、このことを”りょうたの”にメールで相談すれば良いのか!)

「イヤなことを思い出したら太ももを軽く叩き続けると良い」と教わり、実践したことがある。最初は効いてくれのだが、段々それも効果がなくなってきた。世の中の人はどうしているのだろう。

イヤな気持ちになったので、友人に連絡した。その話を伝えると「ソイツ(仕事先のイヤな人)は死んだほうが良いな」と怒っていた。そこまで言わなくて良いんじゃないかと思う。が、気持ちはスッキリした。代わりに怒ってくれたり、なんならただ話を聞いてもらうだけで随分ラクになる。最近は傾聴の本が流行っているけれど、分かる気がする。話を聞いてもらいたいんだよな。

りょうたのもそういう効果があると思う。料理の本にすら書いていないような小さな困りごとを、誰かに聞いて欲しい。聞いてもらうだけで解決することってある。

 

友人で通話しながら、7枚の薄いパンケーキが完成した。家にある、貰い物のメープルシロップと、カロリーハーフのマーガリンを少しずつかけて食べる。とっても美味しい。この薄いパンケーキは、1枚をぺろんと食べてもいいし、重ねて食べても良いところだ。それぞれに美味しい。フチの部分がカリッとしている所も良い。焼く時に厚みを出さぬよう、フライパンに注がれた生地の中央部分を、お玉で少し凹ませたのも良かった。

8年以上前のことだが、SNSで 料理が出来るようになってきた と投稿したら、フォロワーから「だったら◯◯作ってみろ」と、聞いたことのない料理名を言われ誂われたことがある。

それはどんな料理ですかと聞いたら、ミャンマーで祭りの日に食べる特別な料理だと教えてもらった。彼とは多分、料理が出来るということに対する考え方が違う。

卵焼きにしろ茹でブロッコリーにしろ、自分が作りたい料理をどう作るか、そのイメージに近づいた料理が出来るか。それが可能であることを「料理が出来る」と言うのではないか。私はそう考える。

カキフライが作れると宣って、そのフライを半分ほど爆発させたり、それで腹をくださせたりした場合「カキフライを作れる」とは言えない。まして聞いたことのない、食べたいと思っていない料理を作って、それが何になる。自分が食べたいサラダを作る。子どもが食べたい弁当を作る。それが出来るというものではないか。

まぁ私なら、半分爆発したカキフライもありがたく食べるが。好きなので。

料理好きの人間が二郎系ラーメンを自作し、実際の二郎系ラーメンの店長さんに食べさせた記事のことを思い出した。あれは面白かった。再現性もさることながら、店長の「どんな二郎が作りたいか考えてみて」という意見に対し、笑顔で応えているライターさんが印象的であった。あれはいい記事だった。

 

珍しく沢山文章を書いてしまった。私が思っていたよりも私は、料理全般の話が好きみたいだ。GW中は何度か外出し、外でご飯を食べもしたのだが、結局は自分で作るのが一番好きであることに気がついた。

新玉ねぎをくし切りに切って鍋に入れた時の香りや、冷蔵庫から出したばかりの肉を指で摘んだ時の冷たさ、サバ缶を食べ終わった後の空き缶の生臭さ。ああいうものを感じられるのも、自炊の良いところだと思うのだ。

出来たパンケーキと、昼飯に作った冷やし中華(豚肉・キュウリ・キムチ)。