北海道から帰ってきて1週間ほど経った。新千歳から羽田空港に着いた日、自宅までの帰りの電車の中で気を失いそうになったな。薬の副作用でも起きたかというほどの眠気。脳味噌が真空になったようだった。意識が朦朧としたが、ここで気を失えば起きれないかもしれないと思い、足の指に力を込めながら眠気に耐えていた。
家に帰ってから改めて職場に連絡をしたが、疲れているだろうからとりあえず明日も休んでおけとのこと。ありがたい。ひょっとして、やんわりとクビになったのではないかと焦り、ではいついつから出勤させて頂きますという話もまとめておいた。もし纏めなかったらオイラの席は無くなっていたのだろうか。いやいや。
そんな日から数日経過して、オイラはぼんやりと過ごしていた。2月1日は会社が休みだったので、久々に図書館に行こう、それもまだ行ったことのない所に行こうと決意して31日の夜は就寝。1日の朝に起きて急に「なんか今日は出かけたくないぞ」という気分に苛まれた。まぁ自分で決めたことだしと、支度をして出かけた。
結果として、お出かけは大失敗であった。
目的地までのルートを決めて電車に乗るも、電車があちこち遅延して中々着かず、また友人から、オイラが選んだルートは他の人間が選ぶであろうルートよりも随分遠回りをしていると教えられた。倍以上の差の距離を迂回して移動していたとのこと。なのに遅延て。
図書館の最寄り駅に着き、目的地まで歩き始めたが、GoogleMapを見ているのにも関わらず道に迷うわまたもや遠回りをするわ。普段ならこんなこと滅多にないのだが。更に家に財布を忘れたので、偶然見かけた美味そうな中華料理屋が現金払いのみの対応とのことで飲食叶わず。店を出て歩いていると、通りすがりの自転車乗りに肘をバシーンと当てられ痛い。
初めての図書館にようやく着いたが、子どもたちが歌うし走るしで元気が良すぎる。子供が元気なのは良いんだが、保護者の方がその様子を眺めているだけで、どうにも落ち着かない。良さそうな本を借りてそそくさと後にする。
友人から聞いたルートで帰ろうと思い歩くが、さすがに腹が減り駅前にある定食屋らしき店でオススメの丼ものを注文した。それがなんと全く口に合わない。オイラは大概のものは「美味いor超うまい」で判断するのだが、これはちょっと。1000円払ってこれを喰らったのかと、しょんぼりして電車に乗る。おそらく小旅行中の爺さん婆さんたちの集団がワイワイガヤガヤと話す電車に乗ってしまい、これはたまらないと次の駅で降りて各停を待ってまた乗った。
自宅の最寄りに着き「せめて何か1つ良いことを起こそう…」と、逆転を狙って最近見つけた雰囲気のいいカフェに足を運んだ。しかしタイミングが悪かったのか、店主さんと常連のお客さんが、かなり、不愉快な話をなさっていて、一人カウンターに通されたオイラは隅の方で聞こえないフリをしながら、借りてきた本を読んだ。あ、合わない…!内容が、多分書いている人間は相当腕がいいのだろうけど、如何せん自分には雰囲気というか書き味が合わない。
逆転ならず。しわしわになりながら家に帰った。
過去の自分ならここで不貞腐れて寝ていたが、今回は違った。「外がダメなら家だ!」と奮起し、家の中でしたいことをしたいだけした。と言っても布団をキレイに敷き直したり、部屋を整えたり洗濯をしたり。晩ご飯の支度を早々と始めて、好きなゲームをして活動報告用のブログを2本書き、自分で改めてコーヒーを淹れて飲む。良い。すっかり元気を取り戻した。
思えば朝起きた時の直感に従って、家にいたら良かったのだろうなと今は思う。が、家にいても同じようなことは起こったかもしれないし、外で色々な目に遭ったからこそ室内で快適に過ごそうと思えたのかもしれないし。それは分からない。
あの日、早々とカフェを出て一人とぼとぼと歩いている時に思ったのは「やはりオイラは北海道から脱出するときまでに運を使い果たしたんだな」ということと「ということは家に帰ってからは良いことがあるかもしれないな」ということだった。