wander around holding a soft oval

日記を書いてます。人からはエッセイだとも言われます。違いがわからない。

風呂掃除

休みなので風呂掃除をする。

シャンプーなどをお風呂場から出して、シャワーで全体を流す。大きいブラシで壁や浴槽を擦り、鏡やカラン周りに洗剤を噴き付け、薄いスポンジで擦る。髪の毛が溜まる排水溝の部分は、金属のフタにかけてあるネットを摘んでゴミごと捨てる。洗剤を噴射し、小さいブラシで擦る。新しいネットをかけて、それで風呂の掃除は7割終わりだ。

トイレ掃除もする。洗剤を便座の外側にも内側にもかけて、外はペーパーでぬぐい、内側はトイレブラシで擦る。ペーパーごと流して今日は終わり。便座カバーは最近洗ったので今日はこのまま。そして床をシャワーでジャジャ―っと流して、風呂もトイレも掃除は終わりだ。そう、うちの風呂はユニットバスなんだ。

 

神奈川県のココに引っ越してきて、最初は家賃の安さに釣られてユニットバスという条件を飲んだが、今ではむしろユニットバスで良かったとさえ思っている。小さい風呂なのでとにかく掃除がラクだ。トイレ掃除、特に床の掃除にもシャワーを使えるのが良い。

湯船に入りたければ銭湯や温泉に行くが、あんまり長湯は好きでない自分の性格にもユニバ(ユニットバスのこと)は合っていると思う。なんなら湯船を廃して海外のシャワールームみたいなのでもオイラは全然いい。

風呂掃除とトイレ掃除には、基本的に同じ洗剤を使っている。管理するのがめんどくさいからな。トイレ用洗剤とお風呂用洗剤の成分の違いを見てみてもほぼ差はない。使ってみると、トイレ用の方が香りがキツく感じる時があるので、風呂用のをトイレ兼用にしている。

あとはトイレでも風呂でも、泡ハイターを時々使うかな。使うとさっぱりするし。一応風呂専用に水垢用洗剤と、トイレ専用に酸性洗剤を用意しているが、あまり出番はない。月に1回使うかどうかくらい。掃除は7~8割程度できればそれで良いことにしている。汚いなと思ったらシャンプーのケースなども洗うけど、日々の生活の中でそこまで汚れないので頻度は高くない。そういう意味で、7割だ。

 

オイラの実家の風呂もトイレもかなり綺麗だし、廊下も窓もピカピカである。これは母が掃除してくれているからだ。昔はそんな母を見て「自分もこのような家の状態に保たなければ!」と思っていた。しかし色んな人の家にお邪魔する度に少しずつ「ひょっとして母が綺麗好きなだけなのではないか?」と思うようになっていった。他人の生活を覗くことで、普通の基準、綺麗の基準が広くなっていった。

母とオイラは、理由あって幼稚園卒業と同時に父の実家に引っ越すことになった。すると、父の実家の雑さというか、なんと言うのかな、汚らわしさ?に、小さいながらもウッと思っていた。誰かが生卵を割って飲んで殻をそのままシンクに投げ捨ててたり、お風呂のお湯を2日、3日と使いまわしたりしていたから。

オイラはそれが嫌だったし、たぶん母はもっと嫌だったと思う。母は家にオイラの友達を呼びたがらなかった。入っても良いのは玄関までであった。母に理由を聞くと、家の中を見られるのが恥ずかしいとのこと。オイラは別に気にしなかったが、今考えるとアレは、オイラもうっすらと感じていた家の汚らわしさを恥と思い、それを人に見せたくなかったのかもなと思った。時々遊びに来る母方の親族さえも、実家に一歩も上げなかったからな。

実家は最大で9人家族だったが、曾祖母が死に、叔父が死に、その度に家はどんどん綺麗になっていった。汚す人間が減るのだからそりゃそうだ。中学生くらいの時点で我が家は5人家族くらいになっていた。その頃はもうピカピカで、がらんとした居間でゴロゴロしていると「汚いからやめろ」と怒られた。その時点で一番家を汚すのはオイラになっていた。

こう書いてみて思い出したが、母の実家はかなり綺麗だったな。そうか、母の綺麗好きさは家族に依るものだったのか。そしてオイラのテキトーさは、母から受け継いだものとその後の環境と、そしてオイラ自身の性格によるもの、なのかもしれないな。オイラは母のようにちょこまか掃除はしていたくないし、かと言ってガビガビでゲジゲジの風呂場に入って行きたくない。なんとなく見える範囲で綺麗だったら、それで良い。

と呑気に書いていられるのは、オイラに「掃除してあげないといけない人」がいないからだとも思う。子供とか老人とかと一緒に住んでいないからだよな。

 

うちで使っている風呂掃除用具の半分は、家から一番近いホームセンターで買っていた。品揃えが面白いので、ただ行くだけでも楽しかった。のだが、ちょっと前からニトリがホムセンとくっついてしまい、品揃えの半分以上がニトリ製品になってしまった。

つまらない。トップバリュ製品しか扱ってないイオンと同じくらい面白くない。使いやすいとか質が悪いとかそういう話ではなく、選ぶ楽しみがなくなった。なぜかニトリの社長がカレーまで売り出すしな。高いだけであんまり美味しくないぞ、カレーマルシェの中辛で良いわ。

前まではそこのホムセンで買っていた商品が全て消え、ニトリの製品に変わったことで、行く必要がなくなった。ブラシもスポンジも消耗品であるから、さてどうしたものか…と考えている。通販だと微妙に高いし。

ある場所に寝泊まりするだけならただ面白いんだが、そこを汚すことと綺麗にすることは、暮らしであるよな。物を買うだけなら楽しいが、それを買い続けることは生活の一部だ。そこが悩ましい。QOLを上げるなら金をじゃんじゃん使えばいいが、それをしすぎると結局生活が出来なくなって死ぬ。難しい。けれど、そういうのを考えるのは、好きかもしれない。