まるっとまったりまろやかに

ゲームの感想、考察、実況プレイ動画のこと。日記も。

実況プレイ活動の見直し・構造の問題

 

manmaru.hatenablog.jp

動画投稿が趣味の男は、なぜ年間35日しか休まなかったのか?今日はその文章の続きだ。

前回ブログに「なぜ休めない?性格編」を書いた。読み返した時に「コイツはブラック企業に入らなくて良かったな」と思った。絶対に死んでる。

歳を取れば取るほど、私が今の生活をしているのは「たまたま」でしかないなと思う。基本的に運がいいのだ。運良く生きてる。

そんなことはともかく!今日は「なぜ休めない?構造編」だ。確かに私の性格は大分アレだが、それだけが理由ではない。

不真面目な部分だってある。ぐーたらしてたいサボりたい。タバコ吸わないけどタバコ休憩とりたい。

もしサボることが休憩に繋がるのだとすると、一切サボれない状態になっているのはなぜなのか?考えることにした。

 

動画1本作るのにかかった時間

前のブログで休みの日に8時間編集して怒られたことを書いた。さぞや捗っただろうとお思いの俺。全ッ然だったぞ。

その日の作業は…「30分×4のボイス確認と動画編集の途中」までしか終わらなかったのだ。

結局どの動画も編集が終了していないので、完成した動画は 0本。もし仮に完成したとしても、たった 4本。週に7本投稿しているので、3本の赤字だ。

キレそう。腰を痛めながら頑張ったのに何故?

それを知るためにまずは、いつもの動画編集の時間を細かく測ってみた。

すると、1本の動画を作るのに 2.5時間かかることが分かった。詳しく書いていく。

いつもの動画編集には「録音したボイスの確認」「ボイスと映像を合わせる」「合わせた後の動画の確認」の3つの作業がある。

録音したボイスの確認は、ソフトで再生しつつ波形を見ながら行う。30分撮ったら 30分確認に使う。

ボイス確認中の小さなカット編集をするなら 1回5秒追加。12回咳払いをカットしたら 1分かかる。ノイズ除去、コンプレッサの編集は必ずするので 2分はかかる。

ボイスと映像は別の機材で撮っているので、それを編集ソフトで合成させる。こちらも30分撮影した動画を再生しながら行うので、最低 30分かかる。

映像の編集で一部分をカットする場合は30秒かかった。10回カットしたら 5分かかる。

テロップ(文字)を入れるのは、予め用意されたテンプレをドロップするだけなら 10秒以下。しかしイチから文章を用意するなら 1分以上かかった。難しい内容、デリケートな話だとかなり推敲するので 10分はかかる。

画像の差し込みは検索から始めると 5~10分。検索してない場合は自分で書いたり撮ったりするのでもっとかかる。アイデアを形にするのは大変なんだな。

もしも特に問題もなく、いつもどおりのテロップ+画像+カット編集を行った場合、30分以下の動画を作る場合は「映像編集だけで」1時間かかることが分かった。

エンコード後の確認は、動画を1.2倍速で再生して確認する。30分の動画なら 25分はかかる。

まとめる。30分の動画を 1本用意する場合、撮影した後に「音声確認・映像合成・最終確認」するわけだから……最低でも 2.5時間かかる計算だ。それを毎週7本分か……えっ。

働きつつゲームもしてブログも書いておいて、一体どうやって時間を捻出しているのだと不思議に思っただろう。

簡単だ!一切休まなければ出来るぞー!!ばか!!!!!

 

そんなわけで、そういうことを休まずずっとやっていこうとすれば、当然時間がなくなって休息する時間の確保ができなくなるのだ。当たり前すぎるが、それが分かった。

ちなみに、以前投稿したこの動画。

【第96.5話】ポケモンUS虫贔屓実況【レベル上げとコメントU返答回】 - ニコニコ動画

撮影して、コメントをチェックし、台本を考え、読み上げソフトで出力し、画像を用意し、テロップとBGMを動画に差し込み、映像をカットし、細かい調整をした。

結果 90時間くらいかかった。尺としては 40分の、たかが1本分でしかない動画に 90時間。

もちろん上には上がいる。先程の動画は、RTA動画の画面のレイアウトを参考にした。その時にいくつかの動画を見たのだけど、あれは相当な時間がかかる。ボカロPとして動画を作る場合もめちゃくちゃ時間かかるだろう。

だから私なんて大したことはない。と、思ったら死ぬぞ。人と比べるな。

 

休まないから休めない

動画制作に関する色んなことを記録してみた。

すると、休まないことで、より休めない状況に陥っていることも知れた。

休息をとらなければ仕事の能率が下がる。時間がないから休息をしないで頑張ると、時間を浪費し、結果休息を取る時間がなくなってしまうという負のスパイラル。

…これも当たり前か。どんなことにだって休息は必要なのだ。誰だって、どんな分野でだってそうだ。でも私はそれをしなかった。知っていたけどしなかった。何故なら趣味に休息なんていらないと思っていたからな。

時間がない時間がないと休息を取らず作業をすすめる。能率はどんどん下がる。体はだるくなり、足はむくみ、眠くなり、喉は渇き、肩はこり腰が固まる。それでも作業をすすめる。1分で出来る作業が1.5分、2分と伸びる。そして休息をとれなくなっていく…

その結果がMRI検査なのだから笑えない。

 

マルチタスク

他にも、かかった時間と具体的な作業内容を記録してみた。

音声を確認する場合、目では波形を見つめ、耳で音を聞く。それを 1時間程度行う場合、1時間ずっとマウスを動かし続けているだろうか?そんなことはない。

ハッキリ言ってなのだ。制作のための時間の中で、実際に作業している時間が少なすぎた。絵を書く時はずっとペンを動かすが、動画制作はそうではない。

なので、サムネ制作やブログを書くなどして、別の作業と並行して進めていた。アイロンがけなどの家事をすることもある。SNSを眺めることもあればゲームもよくする。マルチタスクだな。

実はこれがよくないことが分かった。私のような内向型の人間は、一部のマルチタスクに向いていない。暇な時間を有効に使おうとすると、別の作業が疎かになる。

例えば音声確認のため再生するとしよう。その間アイロンをかける。しわを伸ばしていると、カットするべきノイズが聞こえてきた。アイロンの手を止めてPCの前に座り、その部分を探して確認する。

測ってみると、ノイズに気づいてから確認するまでに 30秒ほどかかるようだ。さっき「咳払いをカットすると1回5秒」と書いたが、それは最短での話。並行して作業をしていたら 35秒以上かかってしまう。PCで別の作業をしていても同じくらい。無駄に時間を使っているのだ。

そもそも編集に集中できていないので、聞き逃す可能性もある。まったく確認になっていない。なのでまた初めから再生する…こうやってどんどん時間を捨てていく。

 

複数の行為に集中力を割くことが出来ない。アイロンだろうがなんだろうか、私は集中しすぎてしまう。1つの作業に没頭して、水も飲まないトイレに行かないなんてザラだ。

もちろん良くないことなのだが、だからといってマルチタスクを行うと集中力が削がれたり、また集中するのに時間がかかる。

結局時間を細切れにしてぼんやりして作ると、体験としてもぼんやりとした楽しさしか残らない。趣味として楽しくないのは大問題だ。

何度も言うがこれは趣味だ。楽しいからしている。それを家事の合間に…だとか、ついでに済ませておきたいことのように扱っても全然満足できないし、時間が余計にかかる。

 

常にそこにある

私の趣味を仕事として捉えた時、私は家で仕事をしている…フリーランスのような働き方をしているということになる。

なので、他のフリーランスの方がどうやって働いているかも調べて比べてみた。

私は動画制作を 1つのノートPCで行っている。撮影、編集、投稿も全てコレ 1つだ。これを、いつもいるリビングのテーブルにポンと置いていて、そこで作業する。作業用デスクみたいなものはない。

これもまた、問題の一つなのだと気が付いた。常に仕事道具が横にあって、やらなければいけないことが頭の片隅にあったら、やってしまう。仕事とプライベートを分けられてないのだ。(仕事じゃないけど)

そう!仕事じゃないのだ。でも仕事のような行為。この「仕事じゃないのに仕事みたいな趣味」が常に側にあるので、「仕事じゃないのに仕事みたいな趣味」をしてしまう。

フリーランスの人の中にもON/OFFの切り替えで苦心している人がいたり、だから職場用の部屋とくつろぐ部屋を分けてる人がいるようだった。線引があるんだな。私の場合はノーボーダー。

 

恐怖

あとは自分の趣味の特異性についても話し合った。私の趣味はほんの少しだけ珍しい。それは、締め切りがあることと、受け手つまり視聴者がいることだ。

私の趣味はいわば「週刊連載」。毎週必ず投稿しなければいけない。(また義務化してる!)

まぁ……正直言うと、自分が決めた動画投稿の期日なんて、無視してもいいんじゃないかと思っている。給料が引かれるわけじゃないし。しかしそれでも「しなければいけない」のだ。

それは……視聴者がいるからだ。もちろん視聴者のために動画を投稿しているわけじゃない。そうではなく「投稿しなければ見られなくなる」と思っているからだ。

 

マンガ家が亡くなる度に「どうかお体を大切になさってください」と、SNSで叫ばれる。その言葉を無視するかのように、マンガ家は多少体を壊しても連載を続けようとする。

アレは、怖いから連載しようとするらしい。毎週面白い漫画が雑誌から電子からSNSからモリモリ生まれてる中で、自分のマンガが飽きられたら仕事がなくなる。だから無理をして仕事をするらしい。

創作のみならず、様々な仕事で「自分の代わりがやってくるかもしれない」という恐怖は付き纏う。リモワで出来る仕事なら、キミじゃなくても良いんじゃない?みたいな。

色んな所で何度も言ってるが、私は私のために動画投稿をしている。(見てくれている人のおかげで長く続けられたとも思っている。本当に感謝している。)

それでも、ある日突然誰も見なくなったら、イヤだろう?イヤだよ私は。

マリオギャラクシーの実況、いつまでも待ってます!」と言ってくれた方は、私の動画を見なくなった。今はVtuberを楽しそうに追いかけてるよ。

「USを実況するまで他のを見てます」と元気に答えてくれた方は、SNSにも現れなくなった。とある方は、リプライまで無視するようになったな。(でもフォローはされているみたいだ。外してくれればいいのに。)

そういうことは10年間に何度もあった。慣れないな。

その経験が「いつか必ず見られなくなる日が来る」「だから今見ている人がいるうちに投稿しよう」「投稿し続ければ見てもらえる」という気持ちを固めてしまったんだと思う。

毎週の期日と受け手がいる趣味だから、こういう考えに至ったのかなと。

他者承認欲求とは少し違うような気がする……私は変化することが苦手なので、今の状態を維持するために無茶をしている。みたいな。そんな感じだ。

書いてみて思ったけどこれ性格の問題でもあるな。

 

終わりに

とりあえずこのくらいか。こういう問題と、前回書いた性格の問題の影響で、10年間ほぼ毎日動画編集するようになってしまった。

それぞれの要素を照らし合わせると、矛盾している点も見つかる。でもそういうものなのだ。多少矛盾していようが、どう生きようが、結局編集してしまう。

愚か者が継ぎ足し継ぎ足しで作ったフローチャートのように、行き着く先が全て「動画編集をする」になってしまっているのだ。

それを直そうともしなかったのは、やはりそれで満足していたからだ。だって、趣味なんだから。好きにやったら良いじゃん。

 

しかしこのままだと死んじゃう。フローチャートを作り直さなければいけなかった。

ということで次回はいよいよ「対策と実践編」を書いていく。はー長くなった。ではまた。